内視鏡検査

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)について

イメージ内視鏡を利用した早期胃がんの治療は 内視鏡的粘膜切除術(EMR)が行われてきました。
しかし2cmを超える大きさになると分割して切除することになり、正確な病理診断が行いにくく、大きな病変には対応できませんでした。
近年、新しい内視鏡の機器が開発され、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)という新しい内視鏡治療が可能になりました。ESDはITナイフという特殊な電気メスを用いて粘膜下層を剥離できるためEMRでは対応できなかった2cm以上の広い範囲の早期胃がんにも対応でき、より大きな病変の一括した切除ができるようになりました。内視鏡的に行うため胃を切除することなく病変を切除することができます。全身麻酔下で行うため手術中の苦痛もありません。


ESDの適応となる早期胃がんは一般的には
・組織学的に分化型の癌であること
・潰瘍を伴わないこと
・リンパ節転移の可能性が低いこと
です。

基本的にはがんが粘膜下層に深く浸潤している場合や未分化型癌の場合は外科的切除の対象となります。
最近ではESDの進歩により適応範囲が徐々に広がってきています。当院ではそれにも対応できるように努めています。

ESDは以下の手順で行います

がんに対して色素散布を行いがんの範囲を診断します
手順1

がん周囲に切除範囲をマーキングします
手順2

粘膜下層にヒアルロン酸を注射し、切除しやすいよう病変を盛り上げます

粘膜下層をITナイフで剥離します
手順4

病変の切除終了後、切除面の出血確認を行います
手順5


▼切除された病変
切除された病変
切除した病変は染色し、実体顕微鏡を用いて病変部の確認を行います。
次に、病理標本を作製し顕微鏡による病理診断を行います。

実体顕微鏡写真

当院では院内にて実体顕微鏡を用いて切除された組織のマクロ写真を撮影し病変を観察しております。

▼全体像


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▼拡大写真


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▼さらに拡大した写真



治療前に「リンパ節転移がない」と診断されていても、顕微鏡による検査で癌が粘膜層より深いところにまで達している場合や、血管やリンパ管に転移があった場合には追加治療(外科治療)が必要となります。
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イメージESDによりいままで切除が困難だった大きな病変も一括した切除ができるようになりました。
また、胃を切除することなく治療を行うことが可能となりましたが、対象はあくまで早期の胃がんであることには変わりありません。
当院では柏木副理事長(日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医及び指導医)のもとで行っており、ESDの件数は最近の10カ月で胃だけでなく食道、大腸も含め、約30症例を実施しております。
自覚症状がなくても定期的に内視鏡検査を受け、がんを早期発見できるようにしましょう。

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